有望技術紹介

19 人工流れ星の事業化を目指す

株式会社ALE(エール)
人工流れ星の事業化を目指すベンチャー企業エールの初衛星が2019年1月18日JAXAのイプシロンロケットで打ち上げられ予定の軌道に乗った。

特殊な素材の粒を軌上の人工衛星から宇宙空間に放出して大気圏に突入させることで、流れ星を人工的につくりだすことを目指す。粒が大気圏で燃焼する様子は地上からは流れ星のように見え、その輝きは最大で200km圏内で同時に楽しむことができる。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開会式でのアトラクションとして実現の可能性があるといわれている。

【本技術の特徴】
エールは、入射角、速度、成分がわかっている人工流れ星を基準にすることで、自然界の隕石や流れ星のメカニズムを解明。人工流れ星が光る高層大気は観測手段が少なく、大気圏の中でもっとも謎に包まれた場所の1つといわれている。同社は人工流れ星の取り組みを通じてこれまでわからなかった高層大気の挙動を観測することで、その謎の解明を目指す。

【本技術の応用事例・想定用途】
人工流れ星は、宇宙の謎を解くという学術的な研究開発もあるが、ALEでは、世界中で楽しめるエンターテイメント事業として商業化を目指す一方で、今、関心を集めている地球を取り巻く軌道上の宇宙ゴミ(スペースでプリ)削減の対策としてJAXA、東北大学、民間企業との連携による事業としての展開も計画されている。


本システムは、導電性テザーシステムと呼ばれているもので、「テザー」という長い紐状の物体を衛星から展開し、電気を流して地球磁場との間のローレンツ力を発生させ、テザーの先端で大型宇宙デブリを捕獲し、地球大気圏に投棄して宇宙デブリを除去する。

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