有望技術紹介

06 ナノサイズのカプセル化技術

金秀バイオ株式会社
食品素材をナノサイズでカプセル化することで、有効成分の体内利用効率を向上できる

金秀バイオは、さまざまな分野で注目されている「ナノテクノロジー」を応用し、独立行政法人産業技術総合研究所と共同で食品差材をナノサイズ(ナノは10億分の1㍍)でカプセル化することに成功した。この技術により、有効成分の体内利用効率の向上や、味(苦み)や食感を改善。また、一度に飲む量を少なくすることができるなどのメリットを提供する。

【本技術の特徴】
健康食品素材であるフコイダンが吸収されにくいのは分子量の問題ではなく、会合することにより1μm以上の分子構造を形成するため、腸での吸収に関わる穴に入らないと推定される。ナノカプセル化することでフコイダン同士の会合を防ぎ、粒子径を100~500nmに調製することで有用成分であるフコイダンの腸管吸収率が約5倍に向上させることができた。

<従来技術とナノカプセル製法の違い>

① 食品分子の特性を活用した混合技術により、有効成分をナノサイズで封入した新しいカプセル化技術を開発した。
② カプセルサイズを500nm以下とし、有効成分の胃・膵液での分解を抑え、腸からの吸収を良くする効果を確認した。
③ 従来の製品用構成分量より少量でも同様の効果が得られた。
④ アガリスク抽出エキスのような高価な素材の場合、製造コストの低減化が可能となった。
⑤ 沖縄産の各種健康食品の抽出エキスをナノカプセル化加工することが可能となった。

【本技術の応用事例・想定用途】
フコイダンとアガリクス菌糸体が配合された従来品にナノカプセル化フコイダンと沖縄産レイシ菌糸体エキス末を加えたフコイダン粒と沖縄県産のモズクを100%使用し、独自の特許製法で抽出したフコイダンにレイシ菌糸体を加えた液体タイプの商品がある。(トップ画像)

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